すでにお子さんがいらっしゃる、子育て中のママが司法試験にチャレンジする場合のお話をしたいと思います。
小さいお子さんがいらっしゃるママ受験生の司法試験チャレンジを想定しています。
子育てしながらの司法試験受験に必要なものは
1.周囲の協力、応援体制
2.経済的な余裕・目処
3.感傷的にならないポジティブマインド
です。
周囲の協力、応援体制
「司法試験を受験します!」と宣言したものの、家族がいまいち応援してくれていない・・・という場合、はっきり言って目標達成は難しいです。
司法試験への挑戦は、半年やそこらのはなしではありません。
数年間、いわゆる「よき子育てママ」「よき家庭人」から脱線して、勉強を優先するというわがままを通す必要があります。
そのためには、家族などの周囲の人間があなたの「司法試験受験プロジェクト」に対してポジティブな考えを持ってくれていて、いい意味でしっかりと巻き込まれてくれることが必要です。
もし、家族の反対に遭いそうな場合は?
口先だけで、「司法試験受験に挑戦したいと思っている」と伝えても、「無理じゃないか」「子育てに支障が出る」「その歳で?」などなど、反対意見をたくさん挙げられてしまいます。
なので、もし家族の反対に遭いそうな場合は、いきなり相談・宣言をするのではなく、「フライイングこっそり勉強」をおすすめします。こっそりと司法試験の勉強を開始してしまうのです。
そして、半年なり1年なりこっそり勉強をやったあとで、その事実とともに「司法試験受験に挑戦したいと思っている」と伝えるのです。本気なんだ、実現可能なんだ、という証拠を示すのです。
「フライイングこっそり勉強」のポイントは、
・必ず毎日勉強し日付を記録に残す
・1冊の入門参考書、1つの入門講座などを終える
ことでづ。
あなたがどれだけ本気で司法試験受験に挑戦しようと思っているのかを、勉強記録と真っ黒な参考書とともに家族に示しましょう。
もし、この「フライイングこっそり勉強」で挫折してしまうようなら、そもそも挑戦自体を考え直したほうがようでしょう。
経済的な余裕・目処
子育て中のママが司法試験にチャレンジする場合、経済的な余裕・目処はとても重要です。
司法試験受験のあいだの生活費と司法試験受験にかかる費用をどうするのかという問題をクリアしなければなりません。
特に子育てママ受験生の場合、勉強時間の制限がありますから、最短年数で合格するとは限りません。その間に子どもはどんどん成長し、教育費などがどんどん増大していきます。子どもの進路次第では、予定外の出費が必要となる可能性もあります。
あなたのせっかくの一世一代のチャレンジが経済的な理由で挫折してしまうのはとても残念なことです。けれども 親である以上は子供のことよりも自分を優先するわけにはいかないわけです 従って 大事なのは経済的な余裕を保つこと、カツカツ状態を避けることです。
あなた自身に十分な蓄えがあるという場合は別ですが、そうではない場合は、十分に家族と話し合う必要があるでしょう。
家族に出してもらうという方法のほか、法科大学院の学費をローンや奨学金でカバーする方法もあります。
どうやっても経済的余裕がなく、カツカツ状態を避けられないという場合は、独学で基礎的な勉強を進めながら働いてお金を貯めましょう。お金がある程度貯まってから、法科大学院に入学するなど本格的な受験勉強を始めてくだあい。
カツカツ状態で本格的な受験勉強を始めてしまった人を知っていますが、そういう人は、パソコンが壊れた、法律の本が欲しい、という臨時出費のたびにバイトをしたりします。バイトで忙しくしているうちに、勉強がちょっとずつ後退し…という末路をたどってしまうのです。
子育てママ受験生は、余裕ある資金計画をする、あるいは、いざとなったときにまとまったお金を頼める親などがいるという状態でスタートしましょう。
感傷的にならないポジティブマインド
子育てしながらの司法試験受験に絶対必要な要素の3つ目は、感傷的にならないポジティブマインドです。
司法試験の勉強時間を確保するためには、子どもを長時間預けることになります。その結果、あなたは子どものちょっとした成長の瞬間を見過ごすことになるかもしれません。子どもがママを恋しがって泣くかもしれません。
でも、そのことに罪悪感を持ったり、感傷的になったりしては心が持ちません。試験勉強にも支障が出て、二兎を追う者になりかねません。
司法試験への挑戦を決意した以上、ゴールである合格を勝ち取るまでの数年間は子育てに関する感傷を捨てましょう。
司法試験受験というのは、あなたの人生の挑戦です。人の親となる以前からある自分という1人の人間の自己実現としての挑戦なのです。
そして、それは孤独な挑戦であり、膨大な時間とエネルギーを要します。
他方で、子育てをしたことがある人ならわかると思いますが、子育てというのは、子どもという別人格を中心に回る自己犠牲的かつ非典型的なものです。
要するに、司法試験受験と子育ては、本質的に相容れない対極的なものです。対極的な、相容れない 2つの行為を1人の人間が同時並行でやっていこうというのですから、 どちらかが多少うまくいかないのは当たり前のことです。
そこをカバーするために、【周囲の協力、応援体制】【経済的な余裕・目処】があるのですから、あなたは感傷に浸って無駄なメンタルを消費することのないよう、強く突き進むべきです。
想像してください。子育てママが司法試験に合格したらすごいことです。子どもはママを尊敬しちゃいます。
ポジティブマインドで数年間のチャレンジを駆け抜けましょう。