女性弁護士の現状は?

女性弁護士ってどれくらいいるの?

日本には、約4万5千人の弁護士がいます。

そのうち女性弁護士は9千人弱。全体の20%弱くらいです。
80%が男性の業界、と考えると、弁護士の世界は圧倒的男社会で女性弁護士がいかにマイナーな存在かわかると思います。でも一昔前まで女性の割合はほんの数%だったので、20%でもすごく増えてきたといえるのです。

ちなみに、諸外国と比較すると日本の女性弁護士の割合は非常に低いです。フランスでは2009年以降女性弁護士のほうが男性弁護士よりも多いそうです。

※いずれも2023年現在

女性弁護士の多い地域は?

4万人超いる弁護士のうち、約半数にあたる2万数千人が東京で弁護士をしています。女性も半数以上が東京で弁護士をしています。

また、東京、神奈川、埼玉、千葉で仕事をしている女性弁護士だけで女性弁護士全体の60%を占めます。このように東京近郊に一極集中しているのは、人と企業が集中していて仕事が多いからです。

地方では、県内に100人ほどしか弁護士がいないというところもあります。そういった地域では必然的に女性弁護士の数が非常に少ないので、男性ではなく女性弁護士に相談したいと思っても、近くにいないなどの理由でアクセスすることが難しいのが現状です。

女性弁護士はどこで働いているの?

9千人弱いる女性弁護士のうち、15%くらいが「インハウスロイヤー」といって、企業に所属してサラリーマンと同様の働き方をしています。インハウスを選択する女性弁護士が非常に多いのは、営業をして仕事を取ってくる必要がなく収入が安定すること、大企業は福利厚生が充実しておりライフワークバランスが取りやすいことが主な理由です。

インハウス以外の弁護士のほとんどは、法律事務所に所属しているか、自身で法律事務所を経営しています。これは旧来からの典型的な弁護士の働き方で、企業の顧問弁護士をしたり個人の案件を受任したりしています。

女性弁護士の年収は?

全体平均として女性弁護士の年収は男性弁護士よりも低いです。

これはおそらく、弁護士歴の長い中高年層の女性弁護士数が圧倒的に少ないことや、妊娠・育児で仕事量をセーブしている女性弁護士が一定数いることに起因していると思います。

また、データには現れにくいですが、男性弁護士の方が企業や官公庁へのアクセスがよく(どこもいわゆる男社会ですからね)営業力に優れているということも年収差につながっていると思います。

ただ、そうはいっても、他の職業と比べると年収は高いですし、男性と同様にバリバリ働き猛烈に稼いでいる女性弁護士もたくさんいます。

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