司法試験はもはや難関試験ではない?合格率の高さと本番の緊張対策

司法試験本番の緊張を乗り越える方法 司法試験

「司法試験=超難関」というイメージ、まだ持っていませんか?
実は近年のデータを見ると、司法試験はかつてほど“狭き門”ではなくなってきています。合格率はすでに半数近くに達しており、かつてのように「ほんの一握りしか受からない試験」とは言えなくなっているのです。

一方で、試験本番では極度の緊張から実力を発揮できない受験生も少なくありません。
そこで今回は、最新の合格率と司法試験の現状、そして本番で緊張を乗り越えるためのヒントをあわせて解説していきます。

司法試験は本当に「超難関」なのか?

司法試験と聞くと、多くの人が「日本で最も難しい国家試験の一つ」というイメージを持つのではないでしょうか。
しかし、近年のデータを見ると、そのイメージは少しずつ変わってきています。

2025年は7月16日から本試験が始まりました。受験生の皆さんは、学部や法科大学院、あるいは独学で積み上げてきた成果を存分に発揮できたでしょうか?

ここでは実際に、直近の合格率を確認してみましょう。

合格率は半数近く!「難関」のイメージは過去のもの

2024年の司法試験(法務省発表)では、受験した人が3779人。
このうち合格者数はなんと1,592人。合格率は 42.13% です。

つまり、ざっくり言えば受験者の約2人に1人くらいは合格している計算です。
かつての「数%しか受からない」という時代を思えば、現在の司法試験は非常に合格しやすい国家試験に変化したといえるでしょう。

進路に迷っている皆さん、法曹に興味があるけれどいま一歩踏み出す勇気がない皆さん、(もちろん、女性も男性も)今がチャンスです。

合格率が高い理由

この背景には大きく2つの要因があります。

合格者数を高めに維持していること

司法制度改革以降、弁護士数は増加の一途をたどっています。過疎地の弁護士不足や企業内弁護士(インハウス)の拡大など、一定の政策目標は達成されつつありますが、国全体としては例年1500人以上の合格者を出し続けており、まだ弁護士数を増やしていこうという流れにあります。

志願者数の減少

一方で、受験者数自体は減少傾向にあります。合格者が増え弁護士の数が増えることで、弁護士という職業の希少性や年収面での「おいしさ」が薄れ、魅力を感じる人が減ったのかもしれません。

2024年と2025年は、3800人前後の人が受験しており、合格者数とのバランスからして明らかに少ない数字だと言えます。

今こそ司法試験をおすすめしたい理由

合格率が上がっている今こそ、法曹への挑戦を考えるチャンスです。
特に女性にとっては大きなメリットがあります。

司法試験は一生使える国家資格であり、結婚・出産・介護などライフイベントが多い女性にとって強力なキャリアの保険になります。

弁護士数全体は増えていても、女性弁護士はまだまだ少なく、社会的ニーズは十分あります。

一般企業に勤めるにしても、弁護士資格は大きな武器となり、役員登用やキャリアアップの可能性が広がります。

「難しすぎる試験だから」と諦めていた方も、今の合格率を見れば、十分に挑戦する価値があると感じられるのではないでしょうか。

とはいえ本番は緊張する…司法試験を乗り切るメンタル対策

ここで忘れてはならないのが「本番の緊張」です。
合格率が高まっているとはいえ、試験当日、過度の緊張で実力を発揮できない人も少なくありません。

司法試験受験生から相談されることがとても多いお悩みです。
緊張のあまり具合が悪くなり試験を途中棄権した受験生を実際に知っています。司法試験は1年に1回しか実施されないので、彼は緊張で1年間を棒に振ったことになります。
この人は極端な例だとしても、緊張しすぎてしまうと人はいつもとは違う動きをしてしまったり、思考停止に陥ってしまったりします。

私はどちらかというと「緊張しない人」の部類に入ります。基本的にそんなにひどく緊張しません。
緊張しすぎてしまう人と、そんなに緊張しない人、その違いは何なのでしょうか。

緊張しすぎてしまう人と緊張しない人の思考の違いは?

緊張しすぎてしまう人の思考

緊張しすぎてしまう人は、
「失敗したらどうしよう」
「うまくいくか不安」

という気持ちが強すぎる傾向にあります。

「失敗したらどうしよう」と緊張してしまうということは、
準備不足で成功しないと思っている一方で、
もしかしたらまぐれで合格するかも?とか
ヤマが当たって解けちゃうかもとか、
理由のない期待を抱いているということになります。

いやいや、私は決して準備不足ではない!それでもひどく緊張するんだ!
と反論する人もいるかもしれません。
もしあなたが準備万端なら、確率論的に成功するはずです。それなのに、あえて低い確率の方の、失敗の方をやたらと考えるのは理由のない不安だといえます。

いずれにせよ、激しく緊張する人というのは、理由なき期待の度合いが大きいか、理由なき不合格の心配の度合いが大きいということです。

緊張しない人の思考

緊張しない人は、
「準備した通りの結果が出る」
と、ある意味科学的に考えています。
準備不足だとしても、
準備万端だとしても、
それに応じた結果が出るだろうと思っているので、緊張しすぎることはないのです。

「準備しただけの結果が出る」という数学的思考なので、ワンチャンとか、ラッキーショットとか、稀なバッドラックとか、そういうことは考えません。

司法試験本番の緊張を乗り越える方法

では、具体的に、どうすればいいのでしょうか。

緊張しない人の思考を真似る

緊張しすぎないためには、緊張しない人の思考を真似て、科学的、数学的に考えるようにしましょう。
言い換えれば、理由のない期待・不安を徹底的に排除することです。
ワンチャンとか、ラッキー・アンラッキーとか、そういう思考は捨ててください。
準備が足りていれば受かるし、足りていなければ受からないという、単純な話です。ギャンブルや運要素を持ち出して、話を複雑にするのはやめましょう。
本番では準備したとおりの実力しか出せないと考えるようにするのです。

「私が合格しないなら、誰も合格しない!」

緊張しすぎないためのさらに確実な方法としては、
「これだけ準備したから合格するはずだ」という確信・自信を持てるほどに準備をして試験に挑むことです。
「これだけ準備した私が合格しないなら、誰も合格しない!」と、心から思えるほどに準備するのです。それくらいの自信が持てれば、緊張することはありません。

これくらいの自信が持てる状態で受験できれば、不合格はありえません。
むしろ、上位何位に入れるかなというレベルになります。不合格を心配する必要はなく、緊張しすぎることはなくなるはずです。
(調子に乗りすぎるという失敗パターンもありますが、それは緊張とは別問題ですね。笑)

まとめ

司法試験は「難関」というイメージが強いですが、近年の合格率はおよそ半数。過去に比べればはるかに挑戦しやすい試験になっています。
特に女性にとっては、一生使える国家資格として、キャリア形成やライフイベントへの備えとして非常に有用です。

ただし、本番では緊張が最大の敵になります。準備不足や理由のない期待を排除し、「やるべきことはやった」と胸を張れる状態で臨むことが、合格への一番の近道です。

司法試験は、あなたが思っているほど遠い存在ではありません。今こそ、自分の未来を切り開くチャンスかもしれません。

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